1)埋蔵文化財とは
埋蔵文化財とは、文化財保護法で「土地に埋蔵されている文化財」と定義されるもので、この埋蔵文化財を包蔵する土地のことを「埋蔵文化財包蔵地(一般には遺跡)」と呼んでいます。
埋蔵文化財には、住居跡等の不動産に類する「遺構」と、土器や石器等の動産に類する「遺物」があります。
2)遺跡の照会について
平川市内には219ヶ所(令和6年3月現在)の遺跡が「周知の埋蔵文化財包蔵地」として登録されています。
市内で建築や土木工事等により、地面の掘削を計画されている場合は、その土地が遺跡(埋蔵文化財包蔵地)に該当しないかどうかの確認が必要になりますので、事前に工事範囲が遺跡に含まれていないか確認してください。
遺跡の照会は、郷土資料館(平川市文化センター)で受け付けています。以下のような場合には照会を必要とします。
- 住宅・店舗・工場・倉庫・事務所などの建設・建替え・増築
- 宅地等の造成・分譲、道路築造
- 農地転用
- 携帯電話基地局等工事
- 不動産鑑定評価・物件調査等
- 資材置場の造成
- 土・砂利・岩石採取等
- 森林整備に係る作業道の造成
照会の方法
「埋蔵文化財包蔵地確認依頼書」に必要事項を記入し、対象地が判断できる地図等を添付のうえ、郷土資料館へ提出してください。(郵送・ファクス可)
「埋蔵文化財包蔵地確認依頼書(36KB)」は、郷土資料館でお取り寄せくださるか、このページからダウンロードしてください。
また、周知の埋蔵文化財包蔵地に係る事務手続きについては「埋蔵文化財に係る必要手続フローチャート(86KB)」もご参考ください。
3)遺跡内で土木工事を行う場合について
遺跡に該当する土地(近接地を含む)と確認された土地において、土木工事や建築を計画されている場合には、文化財保護法が適用になるため、事前協議を行った上で試掘調査を実施し、「土木工事等のための発掘に関する届出書」を提出しなければなりません。
- 民間業者や個人の方が、遺跡内において建築や土木工事等を行おうとする場合には、その旨を工事着手の60日前までに、青森県教育委員会(市教育委員会経由)に届け出なければなりません。(文化財保護法第93条)
- 試掘調査とは、発掘調査の要否や遺跡の概要等を判断するためのものです。
- 遺跡に該当しない土地でも、遺跡が存在する可能性が高い場所については、その有無を確認するため、試掘調査をお願いすることがあります。
- 「土木工事等のための発掘に関する届出書」に必要事項を記入した上で、必要書類を添付して、郷土資料館まで提出してください。
- 「土木工事等のための発掘に関する届出書」は、郷土資料館(平川市文化センター)でお取り寄せください。
- 「土木工事等のための発掘に関する届出書」を届け出たのち、青森県教育委員会から以下の指示が通知されます。
指示内容 | 説明 |
---|---|
慎重工事 | 土木工事等により遺跡が破壊される可能性がない場合、事業者は慎重に工事を施工するものとします。 |
工事立会 | 土木工事等により遺跡が損壊される可能性があっても、発掘調査を行う必要がないと判断された場合、市教育委員会担当職員による工事中の立会いのもとで事業者は、工事を施工することができます。 |
発掘調査 | 土木工事等により遺跡が破壊、または損壊されるのに等しい状態になると判断される場合には、事前に記録保存のための発掘調査が必要となります。 |
4)遺物等を発見した場合について
- 土木工事等で土器や石器等を発見した場合には、工事を中止し、速やかに郷土資料館までご連絡ください。
- 工事実施地が「遺跡」以外の場所においても、新たな遺跡の発見、遺跡範囲の拡張等の可能性があります。
- 工事中に遺物等を発見し、それが新たな遺跡や遺跡の拡張であった場合は、その旨を青森県教育委員会(市教育委員会経由)に届け出なければなりません(文化財保護法第96条)。その後、県教育委員会から工事に関する指示の内容が通知されます。