○平川市文書取扱規程

令和2年5月18日

訓令第16号

平川市文書取扱規程(平成18年平川市訓令第10号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条―第7条)

第2章 配布及び収受(第8条―第10条)

第3章 起案、決裁及び合議(第11条―第16条)

第4章 施行及び発送(第17条―第26条)

第5章 整理、保存及び廃棄(第27条―第40条)

第6章 補則(第41条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この訓令は、平川市における文書の管理について必要な事項を定めることにより、文書の管理責任の明確化と適正な管理を図り、もって市政の適正かつ効率的な運営に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 実施機関 市長、議会、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。

(2) 部 平川市事務分掌条例(平成18年平川市条例第8号)第2条に定める部及びこれに相当するものをいう。

(3) 課 平川市行政組織規則(平成18年平川市規則第4号)第2条第4条及び第5条に定める課又は支所及びこれに相当するものをいう。

(4) 主管課 各課をいう。

(5) 部長等 第2号に掲げる部の長をいう。

(6) 課長等 第3号に掲げる課の長をいう。

(7) 文書 市において受領し、発送し、又は保存する全ての文書(帳簿、図書等を含む。以下同じ。)及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)をいう。

(8) 行政文書 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画、写真及び電磁的記録であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。

 官報、公報、白書、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもの

 市立図書館その他の市の機関において、歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として特別の管理がされているもの

(9) 行政文書ファイル等 能率的な事務又は事業の処理及び行政文書の適切な保存に資するよう、相互に密接な関連を有する行政文書(保存期間を同じくすることが適当であるものに限る。)を一の集合物にまとめたもの(以下「行政文書ファイル」という。)及び単独で管理している行政文書をいう。

(10) 行政文書ファイル管理簿 行政文書ファイル等の管理を適切に行うために、行政文書ファイル等の分類、名称及び保存期間その他の必要な事項を記載した帳簿をいう。

(11) 歴史公文書等 歴史資料として重要な行政文書をいう。

(12) 起案文書 事案の処理について市の意思を決定するための原案を記載した文書をいう。

(13) 決裁文書 回議又は合議を終了して決裁を受けた起案文書をいう。

(14) 完結文書 施行を必要とする決裁文書で施行が終わったもの及び施行を必要としない決裁文書並びに回覧により処理を終了する文書で回覧が終わったものをいう。

(15) 保管文書 主管課が課、事務局、支所、センター、図書館又は診療所の執務室内において管理している完結文書をいう。

(16) 保存文書 総務課長が書庫において管理している完結文書をいう。

(17) 電子文書 文書のうち電磁的記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。

(18) 簿冊 文書をバインダーやフラットファイル等のとじる用具でとじてある帳簿や帳面をいう。

(19) 個別フォルダー 文書を挟むファイル用具をいう。

(20) 年度文書 会計年度ごと又は暦年ごとに作成する文書をいう。

(21) 常用文書 常時利用する必要があると認める文書で規程類、マニュアル、手引書等であって恒常的に用いられる文書をいう。

(22) 軽易な文書 別表第1のとおりとする。

(23) 重要な文書 別表第2のとおりとする。

(24) ウツシカエ 新年度の文書ファイルを使い易くするため、年度が変わる時に旧年度のファイルを移動し、新年度のファイルを入れるためのスペースを設けることをいう。

(文書取扱いの原則)

第3条 文書は、丁寧に取り扱い、その処理は正確かつ迅速に行い、適切に管理するものとする。

(総務課長の職務)

第4条 総務課長は、市における文書に関する事務の総合調整を行うとともに、次の各号に掲げる文書に関する事務を行うものとする。

(1) 文書の配布に関すること。

(2) 文書の審査に関すること。

(3) 文書の保存に関すること。

(4) 保存文書の貸出し、閲覧に関すること。

(5) 書庫の管理に関すること。

(6) 文書の廃棄に関すること。

(7) その他文書の取扱いに関すること。

2 総務課長は、文書事務に関して必要な調査を行い、文書事務が適正かつ円滑に行われるように課長等を指導するものとする。

(文書管理者)

第5条 主管課に文書管理者を置く。

2 文書管理者は、課長等をもって充てる。

3 文書管理者は、次の各号に掲げる事務を行うものとする。

(1) 文書の収受に関すること。

(2) 文書の発送に関すること。

(3) 文書事務に関する課内職員の指導育成に関すること。

(4) 文書の処理状況の点検及び保管状況の指導改善に関すること。

(5) 文書の審査及び保存年限の決定に関すること。

(6) 文書の引継ぎ及び廃棄に関すること。

(7) ファイリング・システムの維持管理に関すること。

(8) その他課の文書処理に関すること。

(文書管理者の職務)

第6条 文書管理者は、第3条に規定する文書取扱いの原則に従い、主管課における文書事務が適正かつ円滑に行われるように努めるものとする。

(文書取扱主任)

第7条 文書管理者の文書事務を補佐させるため、主管課に文書取扱主任を置く。

2 文書取扱主任は、課員をもって充て、その職氏名を総務課に通知しなければならない。

3 文書取扱主任は、文書管理者の命を受けて次の各号に掲げる事務を行うものとする。

(1) 文書事務の効率的な推進に関すること。

(2) 文書の整理、保管及び保存の指導に関すること。

(3) 行政文書ファイル管理簿の作成に関すること。

(4) 保管文書のウツシカエ、引継ぎ及び軽易な文書の廃棄に関すること。

第2章 配布及び収受

(配布及び収受)

第8条 市に到着した文書及び物品は、総務課において受領し、次により処理するものとする。ただし、市で受領すべきでないものがあるときは、総務課は、返却、転送その他必要な措置をとらなければならない。

(1) 一般文書は、開封することなく、総務課に備付けの文書仕分箱を利用して処理するものとする。

(2) 親展及び機密の取扱いの表示があるものは、親展文書収受簿(様式第1号)に登載の上、封筒に収受印を押印し、市長及び副市長あてのものは総務課長に、会計管理者あてのものは会計課長に、その他のものは主管課の文書管理者に配布するものとする。

(3) 書留文書は、書留文書収受簿(様式第2号)に登載の上、主管課の文書管理者に配布し、受領印を徴するものとする。

(4) 金券、現金及びこれらに類するものは、金券添付の印(様式第3号)を封筒又は文書に付し、金額等を記入したのち主管課の文書管理者に配布するものとする。

2 開封に伴い、封筒を失うことにより発信者の住所又は氏名が不明となるものについては、その文書に封筒を添付するものとする。

3 戸籍法(昭和22年法律第224号)に基づく届出書又は申請書には、収受印を押印してはならない。

4 2以上の課の所管にわたる文書は、その関係の最も深い課の文書管理者に配布するものとする。

5 分掌事務に関して配布先が明らかでない文書は、総務課長の調整を経て配布先を決定し、主管課の文書管理者に配布するものとする。

6 文書管理者は、第1項の規定により文書等を受けたときは、次により、文書取扱主任をして収受させなければならない。

(1) 文書収受簿(様式第4号)に登載すること。

(2) 文書などの余白に、各課備え付けの収受印を押すこと。

(3) 収受番号を当該文書等に記入すること。

(郵便料の未納又は不足の文書の処理)

第9条 郵便料金の未納又は不足の文書が到着したときは、発信者が官公庁であるとき、又は公務に関し特に必要と認められるときに限り、その未納又は不足料金を納付して収受することができる。

(口頭又は電話の処理)

第10条 口頭又は電話で受けた重要な事項は、その要旨を電話(口頭)受付票(様式第5号)に記載して収受文書と同様な処理をしなければならない。

第3章 起案、決裁及び合議

(文書の処理の原則)

第11条 すべての案件の処理は、文書によるものとする。

2 文書は、原則としてA4判の大きさの紙を縦長に用い、横書きすることとし、記載手段は、黒色のインクを用いてのペンによる手書き若しくはパーソナルコンピューターの出力による印字又はそれらのものの印刷若しくは複写によるものとする。

3 主管課で受領した文書は、速やかに文書管理者の閲覧に供し、その処理につき指示を受けなければならない。

4 施行期日の予定されるものは、施行に必要な手続を受ける時間を考慮した上で決裁を受け、必要な審議及び審査の機会を失わないように努めなければならない。

(起案)

第12条 文書の起案は、起案用紙(様式第6号)を用い、必要項目を記入の上、重要な事案は、文案の前に起案の趣旨を前書きし、文案の後に準拠法令とその条文、参考書類及び予算関係等必要な事項を摘記し、又は添付することとする。

2 諸官公庁等からの文書で、その大部分を移記して発送する必要があるものは、訂正の必要箇所を朱の括弧で表示し、その上に訂正文を朱書して、起案用紙に添付し、起案することができる。

3 回議案には、関係書類を順序よく添付して、事案の経過をわかりやすいようにすることとする。

4 回議案で、合議を要するものは、その合議欄に必要職名を記入し、上司の決裁を得たのち関係部課と合議するものとする。

(決裁)

第13条 文書の処理は、すべて主務係長、課長補佐等、課長等、部長等及び副市長を経て市長の決裁を受けなければならない。ただし、平川市事務専決代決規程(平成18年平川市訓令第9号)によるものは、この限りでない。

2 前項ただし書により決裁を受け、又は執行したもののうち、特に必要と認められるものは、「要後閲」と記入し、上司登庁後直ちに承認を受けなければならない。

(回議案の合議)

第14条 回議案で他部課に関係のあるものは、それぞれ関係部課に合議しなければならない。ただし、あらかじめ関係部課と協議し、又は文書の写しを送付して意見を求めて、意見の調整ができている場合は、この限りでない。

2 合議の順序は、関連の深い課から順次他の課に及ぶものとする。

3 前項の合議を受けた関係部課は、特別の事情がある場合を除き、直ちに同意又は不同意を決しなければならない。この場合において、その意見を異にするときは、関係部課長は互いに協議し、なお、その協議が整わないときは、意見を付して上司の指示を受けなければならない。

4 合議を経た案を改めようとするとき、又は廃案にしようとするときは、更に合議しなければならない。

5 合議案で上司の命により変更又は廃案となったときは、起案者において合議先に通知しなければならない。

(合議文書の再回付)

第15条 合議を受けた事案でその結果を知る必要があるものは、起案用紙の欄外に「再回付」と記入して再回付を求め、再回付を受けたときは、「再回付」の表示の下に認印を押し、速やかに返さなければならない。

(決裁文書の処理)

第16条 決裁を完了した文書は、各課において直ちに、決裁年月日を記入した後、施行、発送等の手続をとらなければならない。

第4章 施行及び発送

(浄書)

第17条 決裁済みの文書で浄書を要するものは、各課において浄書するものとする。

(発送手続)

第18条 発送する文書は、各課において発送するものとする。

2 発送番号を必要とするものは、文書発送簿(様式第7号)に件名及び担当者名を記載し、発送番号を付けるものとする。ただし、軽易な文書については、「事務連絡」等の記載をし、決裁を受けた後に発送文書の発送番号を省略することができる。

(文書及び物品の発送)

第19条 文書及び物品は、その数量を確認し、書留等特殊な事務取扱いを要するものは、封筒に「書留」等所定の表示をすること。

2 郵送文書を発送しようとする場合は、料金後納とするものとし、当該文書に料金後納郵便物差出票(様式第8号)を添えて郵便局に差し出さなければならない。

3 前項の規定により難い場合又は発送文書の数が少ない場合は、切手を貼って郵送するものとし、切手の受払い状況を切手受払簿(様式第9号)により明確にしておかなければならない。

(発送文書の差出名)

第20条 発送文書は、法令に特別の定めのあるもののほか、市長名を用いなければならない。ただし、軽易な文書については、市名、部課長名又は部課名を用いることができる。

(電子メール及びファクシミリによる文書の送受信)

第21条 照会、回答、通知等の文書については、電子メール及びファクシミリにより送受信することができる。

2 ファクシミリによる文書の送信は、ファクシミリ送信票(様式第10号)に所要事項を記入した上、送信する文書の事務担当者が行うものとする。

3 ファクシミリによる文書受信は、収受し、普通文書と同様に取り扱うものとする。

4 職員は、休日、休暇及び特別の事情がある場合のほか、毎日電子メールの受信を確認しなければならない。

(文書の種類)

第22条 文書の種類は、その性質により次のとおりとする。

(1) 一般文書 往復文書及び課内文書その他の文書で公示文書及び令達文書以外のもの

(2) 公示文書

 条例 地方自治法(昭和22年法律第67号)第14条の規定により、議会の議決を経て条例として制定するもの

 規則 地方自治法第15条の規定により、市長の権限に属する事務に関し制定するもの

 告示 法令の規定等で義務付けられ、又は公表を要する規定等で市内一般に公示するもの

 公告 広く市内一般に周知させるもので告示以外のもの

(3) 令達文書

 訓令 所属機関又は所属職員の全部又は一部に命令するもの

 指令 個人又は団体からの申請又は願いに対して許可又は許可等の行政処分を行うために発するもの

 達 特定の個人又は団体に対して特定の事項について作為若しくは不作為を命じ、又は行政処分を取り消すために発するもの

(文書の記号、番号)

第23条 文書には、次により記号及び番号を付さなければならない。

(1) 公示文書のうち条例及び規則については、その区分の上に市名を冠し、法規の種類に応じて条例・規則公布簿(様式第11号)により順次番号を付するものとする。

(2) 令達文書及び公示文書のうち告示並びに公告には、その区分の上に市名を冠し、それぞれの種類に応じて公示・令達番号簿(様式第12号)により順次番号を付するものとする。

(3) 一般文書には、市名の題字を冠し、文書発送簿により順次番号を付するものとする。

(4) 文書の番号は、会計年度(第1号及び第2号に規定するものにあっては、暦年)間を通ずる連続の番号を用いるものとする。ただし、同一事案に係るものについては、当該年度に限り、終始同一番号を用い往復の回数に従い、順次番号の下に(の1)(の2)等回数番号を付するものとする。

(公布等)

第24条 条例、規則等の公布等は、平川市公告式条例(平成18年平川市条例第3号)により公告しなければならない。

(公印の使用)

第25条 発送文書には、公印を押さなければならない。ただし、軽易な文書及び市長が別に定める文書については、起案文書に「公印省略」の記載をし、決裁を受けた後に発送文書の公印を省略することができる。

2 公印は、平川市公印規程(平成18年平川市訓令第11号)第5条に規定する公印の保管責任者の許可を得て押印するものとする。

3 契約及び登記関係等の文書で枚数が2枚以上にわたるものは、その両面にかけて割り印を押さなければならない。ただし、袋とじをした文書については、のりづけの箇所に割り印を押すものとする。

(発送の日付)

第26条 発送文書の日付は、浄書の日を用い、浄書は、決裁の日に行うことを原則とする。ただし、特に期日を指定したもの又は日付の記録からその効力に影響があるものについては、この限りでない。

第5章 整理、保存及び廃棄

(整理、保存及び廃棄)

第27条 文書の整理、保存及び廃棄は、本章で定めるほか、別に定める平川市ファイリング・システム運用マニュアルによることとする。

(文書の整理)

第28条 職員は、作成し、又は取得した行政文書を、総務課長が作成する行政文書分類基準に従い、整理するものとする。

2 重要な文書は、天災地変に際しいつでも持ち出すことができるようにあらかじめ準備し、紛失、火災、盗難等の予防を完全にしておかなければならない。

(文書の持出し等)

第29条 文書は、文書管理者の許可を得ないで庁外に持出し、部外者に示し、又は写させてはならない。

(保存期間及び種別)

第30条 文書の保存期間は、次のとおりとする。ただし、法令等に保存期間の定めのある文書は、当該法令に定める期間とする。

(1) 第1種 30年

(2) 第2種 10年

(3) 第3種 5年

(4) 第4種 3年

(5) 第5種 1年

2 文書の保存期間は、処理完結の翌年度(暦年によるものは、処理完結の時期を含む年度の翌年度)から起算する。

3 文書の保存種別は、別表第3のとおりとする。ただし、必要に応じ保存期間を延長することができる。

(電子文書の保存期間)

第31条 電子文書の保存期間は、前条第1項の規定にかかわらず5年間とする。ただし、5年を超える保存を要する電子文書については、その必要に応じ保存期間を延長することができる。

(完結文書の編集)

第32条 完結文書は、次の方法により編集し、及び行政文書ファイルとして個別フォルダー、簿冊又は製本にしてまとめなければならない。

(1) 会計年度(暦年によるものは暦年)ごとに編集すること。

(2) 事件が2年以上にわたるものは、完結した年又は年度に属する文書として編集すること。

(3) 事件が数項目に関係あるものは、最も関係が深い項目に編集し、他の関係類目には、その旨を記載すること。

(4) 調査書類、図面類で同一の形式に編集することができないものは、適宜箱若しくは袋に入れ、又は結束して別に整理し、関係類目には、その旨を記載すること。

(5) 製本する場合は厚さ8センチメートルを標準とし、背表紙(様式第13号)及び目次(様式第14号)を付すこと。

(完結文書の保管)

第33条 完結文書は、次の各号により主管課において保管するものとする。

(1) 第1種から第4種に属する文書 最初の1年間

(2) 第5種に属する文書 保管期間の全部

2 常用文書及び常時使用するなど特別の事情がある完結文書は、前項の規定にかかわらず、同項に規定する期間を超えて保管することができる。

(行政文書ファイル管理簿(保管文書台帳))

第34条 文書管理者は、行政文書を系統的かつ適正に管理するため、行政文書ファイル管理簿(保管文書台帳)(様式第15号)を毎年度終了後作成し、その写しを総務課長に提出しなければならない。

(保管文書の引継ぎ)

第35条 第33条の規定による保管を終えた文書は、次により総務課長に引継ぐものとする。

(1) 引継ぎの期日は、毎年度総務課長が指定する日とすること。

(2) 文書管理者は、行政文書ファイル管理簿(引継文書台帳)(様式第16号)を作成し、総務課長に提出しなければならない。

(3) 引継文書は、行政文書ファイル管理簿(引継文書台帳)に基づき保存期間別(廃棄年別)に仕分けをして文書保存箱(以下「保存箱」という。)に収納し、保存箱ごとに文書保存票(様式第19号)を作成の上、指定された箇所に貼付して引継がなければならない。

(4) 前号の規定により文書保存票を作成したときは、その写しを総務課長に提出しなければならない。

(文書の保存)

第36条 総務課長は、前条の規定により文書の引継ぎを受けたときは、行政文書ファイル管理簿(保存文書台帳)(様式第17号)及び文書保存票を整理し、引継文書を書庫に保存するものとする。

2 書庫に保存するに当たっては、行政文書ファイル等の所在を明らかにするため、適切な方法により、所在管理を行うものとする。

(書庫)

第37条 書庫は、総務課長が管理する。

2 書庫は、錠により開閉するものとし、総務課長は入退室の記録を管理するものとする。

3 書庫内は、常に整理し、清掃し、換気、防虫及び防湿に注意するものとする。

4 書庫内では、一切の火気を用いてはならない。

(保存文書の閲覧等)

第38条 保存文書の閲覧又は貸出しを受けようとする者は、保存文書貸出票(様式第20号)により総務課長の承認を受けなければならない。

2 閲覧又は貸出し中の保存文書は、どのような理由がある場合でも、抜取り、差替え、書替え等をしてはならない。

(保存期間満了文書の措置と文書廃棄)

第39条 保存期間が満了した文書は、総務課長が廃棄するものとする。

2 文書の廃棄に当たっては、総務課長は当該文書の担当課長に通知し、総務部長の決裁を受けるものとする。

3 保存期間が満了した文書であっても担当課長から申し出があったときは、期間を限り保存期間を延長することができる。

4 保存期間中の文書であっても担当課長が保存する必要がないと認めるものは、保存期間の定めにかかわらず総務課長は廃棄することができる。

5 総務課長は、保存期間が満了した文書であっても歴史公文書等として必要があるものは、市史編さん担当者等に引継ぎ、保存することができる。

6 文書を廃棄し、又は紛失し、若しくは毀損したときは、総務課長は、その事由を明記して保存文書台帳を整理しておくものとする。

7 主管課は、文書を廃棄しようとするときは、あらかじめ、廃棄文書リスト(平川市行政文書ファイル管理システム操作手順書に規定する廃棄リストをいう。)を作成し、文書管理者の決裁を得なければならない。

8 主管課は、文書を廃棄したときは、第34条の規定により作成した行政文書ファイル管理簿(保管文書台帳)若しくは第35条の規定により作成した行政文書ファイル管理簿(引継文書台帳)又はその双方から削除し、行政文書ファイル管理簿(廃棄文書台帳)(様式第18号)を作成して、総務課長に提出しなければならない。

9 総務課長は、引継文書を廃棄したときは、第36条の規定により作成した行政文書ファイル管理簿(保存文書台帳)から削除し、行政文書ファイル管理簿(廃棄文書台帳)を作成して、5年間保存しなければならない。主管課から提出を受けた行政文書ファイル管理簿(廃棄文書台帳)についても同様とする。

(文書廃棄の方法)

第40条 保管文書又は保存文書の廃棄は、適当な方法により行わなければならない。この場合において、廃棄する保管文書又は保存文書で秘密に属するもの、印影を利用されるおそれのあるもの又は庁外に搬出することが適当でないと認められるものは、関係職員立会いのもとに裁断等の方法により廃棄しなければならない。

第6章 補則

(文書取扱いの例外)

第41条 総務課長は、文書の取扱いについて、この訓令により処理することのできない場合は、市長の承認を受け、この訓令以外の方法により処理することができる。

(施行期日)

1 この訓令は、令和2年6月1日から施行し、令和2年4月1日から適用する。

(経過措置)

2 この訓令による改正後の平川市文書管理規程第35条から第39条までの規定は、令和4年度発生文書から適用するものとし、令和3年度発生文書までの文書の保管、引継ぎ、保存方法については、なお従前の例による。

(令和4年3月22日訓令第11号)

この訓令は、令和4年3月22日から施行する。

(令和4年10月11日訓令第31号)

この訓令は、令和4年10月11日から施行する。

別表第1(第2条関係)

軽易な文書

種別

例示

市長部局内に発する文書

照会、回答、通知、報告、依頼等の往復文書(ただし、市長名で発するもの、内容が特に重要な文書を除く。)

市長部局外に発する文書

(1) 権利の取得・喪失または変更、義務の発生にかかわりのない往復文書

(ア) 照会、回答(各種事務内容等)

(イ) 通知、報告(定例的なもの等)

(ウ) 依頼(資料の送付等)

(2) 公印が押印されている文書(辞令、指令書、申請書、証明書等)の送付書

(3) 資料、パンフレット、刊行物等の送付書

あいさつ文書

式辞、祝辞、告辞、訓辞、答辞、弔辞等

書簡文書

案内状、依頼状、礼状、あいさつ状等

その他の文書

(1) 印刷又は謄写した文書(ただし、発送通数等を明確にしておく必要がある文書を除く。)

(2) 組織としての意思決定に関わらない文書(通知文・送付文など。)

別表第2(第2条関係)

重要な文書

(1) 平川市の自治体活動(意思決定及びそのプロセス・事務実績等)の根本・本質・成否などにかかわり、説明責任(アカウンタビリティ)※1を果たせる文書

(2) 代替文書の入手に多大な費用と時間がかかる文書

(3) 原本で再生不能あるいは困難であり、その作成に多大なコストのかかる文書

(4) 市民の利益を守るために必要な文書

(5) 将来の市民が平川市の歴史や文化に対する理解を深めるために必要な文書

(6) 教訓として遺すべき歴史的緊急事態※2への対応を記録した文書

※1「説明責任(アカウンタビリティ)」とは、行政事務をいかに管理し、正しく処理したかを、いつでも証拠を示して説明できるようにしておく義務。「説明責任を果たす」とは、その事柄について理解しようとする者に対し、十分な情報を提供の上、理解してもらうこと。

※2「歴史的緊急事態」とは、市民の生命、身体、財産に大規模かつ重大な被害が生じ、又は生じるおそれがある緊急事態をいう。

別表第3(第30条関係)

文書の保存種別

種別

行政文書の区分

保存期間

第1種

(1) 法令、規程、令達、例規及びこれに関する通達の原議類

(2) 条例、規則、規程、訓令の決裁済みの文書

(3) 市長及び副市長の事務引継書

(4) 市史の資料となる文書

(5) 市議会の会議録謄本及び議決書(当該事務を総括する課の所掌するものに限る。)

(6) 議案その他市議会に関する重要な文書(当該事務を総括する課の所掌するものに限る。)

(7) 重要な事業計画及びその実施に関する文書

(8) 市の行政区域の変更に関する文書、改称、境界等に関する文書

(9) 地積

(10) 重要な契約文書

(11) 職員の進退又は賞罰に関する文書及び履歴書

(12) 年金、退職手当、公務災害補償等に関する重要な文書

(13) 褒章に関する重要な文書(当該事務を総括する課の所掌するものに限る。)

(14) 訴願、訴訟及び和解に関する文書

(15) 各種統計、試験研究資料等で特に重要な文書

(16) 表彰に関する文書

(17) 予算及び決算に関する文書

(18) 会計帳簿

(19) 財産、公の施設に関する文書

(20) 市債に関する文書

(21) 学校その他重要な機関の設置及び廃止に関する文書

(22) 事業の引継ぎに関する文書

(23) 不服申立て、訴訟及び審査請求に関する文書

(24) 市広報紙(当該事務を総括する課の所掌するものに限る。)

(25) 災害並びに重大な事故及び事件に関する文書

(26) 前各号に定めるもののほか、諸統計、市自治の沿革をみるに必要な文書及び将来参考証明となるべき重要文書で10箇年を超えて保存の必要があるもの

30年

第2種

(1) 報告、届出等で特に重要な文書

(2) 歳入簿、歳出簿、消滅時効が5箇年を超える債権に係る歳入歳出の証拠書その他出納に関する重要な文書及び帳簿

(3) 決算の認定を受けた収支に関する文書で第1種に属しない文書

(4) 通達、告示の決裁済みの文書

(5) 各種の調査、統計、報告、申請、証明等で第1種に属しない文書

(6) 請願、陳情等に関する文書

(7) 各種の原簿、台帳等で第1種に属しない文書

(8) その他10年の保存を必要と認める文書

10年

第3種

(1) 消滅時効が5年以下の債権に係る歳入歳出の証拠書、物品の出納簿その他出納に関する文書

(2) 決算の認定を受けた金銭及び物品に関する文書(帳簿、証拠文書等を含む。)

(3) 決算の認定を受けた工事の設計書及び、工事に関する命令書及び検査調書

(4) 人事及び給与に関する文書で第1種に属しない文書

(5) 事業計画の策定等部又は主管課の事務事業の基本に関する文書

(6) 市議会に関する文書

(7) 予算及び決算に関する重要な文書

(8) 契約等の文書

(9) 主管課の事務の執行に関する重要な文書

(10) 答申、建議等に関する文書

(11) その効果が3年を超え5年以下の期間存続する許認可等の処分に関する文書

(12) その他5年の保存を必要と認める文書

5年

第4種

(1) 予算及び決算に関する軽易な文書

(2) 申請、願、届、上申、報告、調査及び照復等文書で5年保存の必要のないもの

(3) 出勤簿、出張命令簿及び時間外勤務命令簿

(4) 休暇、遅参及び早退の届出簿及び願簿

(5) 各種連絡会議に関する文書

(6) 消滅時効が3年である債権に関する文書

(7) その効果が1年を超え3年以下の期間存続する許認可等の処分に関する文書

(8) その他3年の保存を必要と認める文書

3年

第5種

(1) 一時的処理に属する申請、願、届、上申、報告、調査及び照復文書

(2) 収受発送に関する文書

(3) 収入支出の計算書その他出納に関する軽易な文書

(4) 他の部署で原本を保管している控え文書

(5) 主管課の事務の執行に関する定例又は軽易な文書

(6) 回覧文書

(7) 決裁又は回覧の手続を経ない文書

(8) 庶務に関する文書

(9) その他軽易な文書

(10) その他1年の保存を必要と認める文書

1年

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平川市文書取扱規程

令和2年5月18日 訓令第16号

(令和4年10月11日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 長/第3節 文書・公印
沿革情報
令和2年5月18日 訓令第16号
令和4年3月22日 訓令第11号
令和4年10月11日 訓令第31号